手間と愛情が必要な靴。

久しぶりに靴を買った。色々リサーチして辿り着いた手作り靴屋。靴が合わないと大変である。実は昨年暮れの山手線一周で右足の爪が二ヵ所死んだ。親指の爪は先日剥がれ五ヶ月の幕を閉じたのだ。原因を考えると爪が靴先に触れていた。40キロ歩くとヤワな私の足は悲鳴をあげてしまった。普段から歩いているのだが靴選びと紐の縛りに原因が有ったと今日理解出来たのだ。今回の靴選びのポイントは直し使い続けられる日本製の手作り靴。目的は歩くための靴。そしてカメラ機材を背負っても足に負担が少ない靴。運転する靴とは真逆な靴選びとなった。

私が選んだ靴屋さんは北綾瀬にある小さな靴工房であった。作業場に上がり私が求めている靴の用途を伝える。家族経営であった。職人はこの道60年のお父さんと息子さん。お母さんはミシンを踏んでいた。珈琲を頂く。美味しい。お父さんと息子さんは煙草を吸っている。私も吸わせて頂く。私の話を聞くと私の足形をとるお父さん。尺で寸法を言うお父さん。感動する私。職人と客のキャッチボールが成立していく。山には登らないと説明すると箱を持って来るお父さん。靴先まで9ミリ空いていると説明が。靴紐を縛るお父さん。私が知らなかった縛り方である。この縛りだと足が動かないと説明が。登山靴で有るがランドローバーの運転にも問題がなさそうだ。そして軽いのだ。足首も曲がる。お父さんが私に用意した靴は3シーズン用であった。サイズは違うが同タイプを許可を取り撮影させてもらった。

どうですかカッコイイでしょ。完全手作りの国産品です。家族三人で分業しての作品です。そしてこの状態で販売しているクリームを買った人が丹念に塗る条件が加わります。

コレがクリームです。1本使い切れと言われましたが私は半分が限界。

そしてクリームを塗るとこうなります。カッコイイ。私は家に戻りクリームを塗るのに1時間かかりました。現在乾かしております。

紐の縛り方を忘れないように電車のホームで記念撮影。もう二度とこの赤色は見られません。しかし歩きやすい。買って履いて帰ってきましたから。靴の中には敷物は入れるなとお父さんの一言が。紐の縛り練習まで致しました。半年履いて何も問題無ければ同じ靴を買います。靴は休ませる時間も必要。二足を交互に履くのが理想なのです。中山製靴は私に感動を与えてくれました。オーダーでも作ってくれます。しかしサイズが有れば私のように履いて帰れます。でも通販で買うよりお父さんに足形をとってもらいサイズを選んでもらうのが正しい購入方法かと私は思います。最近は軽量登山靴が流行でなかなか売れないと話してました。でも間違い無い手作り靴職人でありました。私が毎月同じ靴を買うのもシンドイので、ご興味の有る方は手間と愛情が必要になりますが一足いかがでしょうか。私とお揃いで歩きませんか。まだちょっと興奮している私なのであります。