靴好きの原点はサドルシューズだった。

おはようございます。靴好きが65歳になり再燃してしまった。高校生から履いていたリーガルのサドルシューズ。東京に出て来てトリッカーズの存在を知る。しかし18歳の若者が買える金額では無い。東京でもサドルシューズを履いて学校に通う日々。代官山同潤会アパートのロイドを知る。しかし敷居が高くて扉を開けるのに数ヶ月掛かる始末。代官山でリーガルとは明らかに違うサドルシューズを履いている人を目撃。ネット検索が無い時代なので、私はメンズクラブで探してトリッカーズが販売しているサドルシューズだと知る。初めてトリッカーズを買えたのは初めて英国に行った取材だった。私は既に30代になっていたのだ。そして購入したのはカントリーブーツ。サドルシューズはカタログモデルから消えていたのだ。

縁あって今はLRL誌でトリッカーズを紹介出来る。清水の舞台から飛び降りる気持ちで、現在販売して無いサドルシューズを作って欲しいとお願いした。木村さんの考えを理解し来年からサドルシューズを復刻すると伝えられた。今回は木村さんが考えるサドルシューズを作りましょう。要は一点モノとなるのだ。イメージを膨らます為に在庫で一点だけ有ったゴルフシューズを用意してくれたのだ。

ゴルフシューズは左側の木型で製作された。しかし私が望むサドルシューズは右側の木型なのだ。木型はカントリータイプに決める。

サイズはカントリータイプを履いて確認をする。

ポイントは配色なのだ。色は既存の中から選ぶしか術は無い。新たな色となると莫大な費用が掛かるのだ。そんな理由でブラック&グレーの配色とした。ホワイトが有るがちょっと私は避けたいのだ。一年中履きたいので秋冬をイメージすると、ブラック&ホワイトは私には無理なのだ。ホワイトを使うと私のイメージではアメリカの臭いがする。私はブリテンに拘りたいのだ。

ソールは王道の革では無くてラバーとした。高校生から履いていたお気に入りのサドルシューズ。50年後に私の大好きな英国ブランドのトリッカーズで、サドルシューズを再現することになったのだ。完成は6ヶ月後と聞いた。今からその日が来るのが待ち遠しいのだ。そして何と来年からトリッカーズでサドルシューズが復刻して販売が決定した。私の思いが多少は影響したのか。日々トリッカーズのサドルシューズを履きたいと言っていた私。夢は諦めてはダメ。夢は叶うのだ。トリッカーズのサドルシューズを履いて、代官山の同潤会アパート跡地に行く。その日が来るのが待ち遠しいな。