昭和の匂いがするパンが無いパン屋。

最近のパン屋は店舗設計に拘ってパンの味は二の次か。街に出ればパン屋の数の多さに驚く。コンビニのパンも努力はしているが商売柄としての添加剤が頭をよぎる。普段からパン好きとしては日々目に入ったパン屋に飛び込む。好みなので一概に不味い美味いとは言えない。自宅の近くに昭和のパン屋を発見。しかしなかなかシャッターが開かない。営業時間を知る。週4日営業で11時オープン。パン屋は朝が早い概念が崩れる。朝11時にパン屋の前に。客が10人集まっていた。シャーターが開き店内に。パンが無いぞ。店の奥から焼きあがったパンが出てきた。トレー1枚。何が出てくるか解らない。客は入店のタイミングで有るパンを買う。次々と客が入って来る。店員と会話をして出ていく。オープン時には棚にパンが並ぶと考えていた私が間違っているのか。

何度か通いコレしか無かったので6個買った。美味い。なんだこの食感は。レジには90歳位のお婆ちゃんが立つ。腰が曲がりマイペースなのだ。カウンターの奥は薄暗い工場。トレーにパンが置かれている。このパン屋は何時から有るのか。不思議なパン屋なのだ。爺の私は並んでいるオバさんに聞く。このパン屋はオープンして何年ですか。40年前に引っ越して来た時は有ったと。恐るべしパン屋なのだ。棚に並んだ数種類のパンを確認したいと思っている私なのだ。