住まぬと解らぬ冬の北海道。

伊達の実家の前は海である。私の子供の頃は汽車が来ないか確認し室蘭本線を超えて砂浜に、そんな昭和の時代であった。しかし今は踏切を使わないと海には行けない。伊達には西浜と東浜がある。漁港は西浜に。寂れてしまった面影を観ると寂しくなる。釣り師の齋藤さんがクルマで浜に入れる場所を見つけたと連絡が。

雪が無い海岸である。近くではルール違反の鮭釣りをしている爺さん。注意するレベルでは無いので見過ごす。海水温度の変化で北海道では鮭が取れなくなっている。そんな関係で皆さんの好物のイクラも高騰している。何かが大きく変わろうとしている。北海道に来たのだから雪が観たいとリクエスト。オロフレ峠に行けば雪があると齋藤さんが言う。クルマで30分。通行は朝9時から夕方までだとか。登別方面に抜ける峠道。現在は下道を使ったほうが近いし安全なので観光客以外は利用しないようだ。

伊達の西浜から30分走りオロフレ峠に突入すると雪景色に突然変わる。これが北海道なのだ。北海道の七不思議なのだが伊達の海沿いだけは雪が少ないし余り降らない。要は温暖なのだ。しかしちょっと標高が変わるとこの景色。

高台から伊達を一望しようと考えたが何も見えない。このオロフレ峠近くには民家が一軒も無いと聞いた。オロフレ峠入口まではクルマで15分位。都会の渋滞道路であれば15分で1〜2kmですよ。300Tdiガラガラ君だって時速50km。北海道は別世界です。北海道の厳しさを知るなら冬です。約半年間道民は寒さに耐えます。東京に戻ったら冬タイヤに履き替えるぞと頭と身体は北海道モードの私なのであります。