2度有る事は3度有るのか。

おはようございます。朝から暑い。北海道の気候に慣れた私には相当にキツイ暑さだ。27日は午前中に青山のトリッカーズ取材。午後から銀座ロイドの取材となる。ロイドの靴を持って無いのでトリッカーズを履いて行くことが多い。この日は30年モノのトリッカーズを履く。重いカメラ機材を背負うので前のめりで足元を観て歩く。靴の先端が両足汚れている。アレ変だな。磨いて光らしているのに。駅に着きホームのベンチに座る。そして靴を観て目眩が起こる。

えっ嘘だろう。三日前まで履いていたのに。自宅に戻るか迷ったが約束の時間に遅れるな。青山のトリッカーズに向かうと決めた。靴屋さんへの取材なので何とかなると考えた。念のため為にトリッカーズ社長と銀座ロイドトップに助けてメールを送る。恐る恐る歩くしか術は無い。完全に剥がれてしまったらアウトなのだ。あのデュバリー事件を思い出す。私は運が有るのか。ブログのネタとしてはAクラスなのだ。

トリッカーズ社長からは心温まる連絡が入り私は涙する。修理をするので置いて帰り店内の好きな靴を履いて帰って欲しい。銀座ロイドからも心温まる連絡が。そして靴を脱いで靴下の汚れに驚く。靴の役目を果たして無いのだ。偶然にも予備の靴下がリュクに有った。完全に30年の経年劣化なのだ。店長は30年履いたのだから元は取りましたね。いやいや私は修理して死ぬまで履くのだ。靴本体の革の状態は良いのです。磨き込んでますから。

さすがに私が選んでコレを履くとは言えません。店長がサイズが合えばコレを履いて下さい。限定モノの靴で私が気に入った靴だった。最後の一足だとか。テンションがマックスとなる。いやはや嬉しいの一言なのだ。ショールームに有る靴から選んで履いて帰って。社長の男前な言葉が頭から離れない。2度有る事は3度が頭を通り過ぎる。モノ持ちが良いとは嬉しい事だ。しかし経年劣化が怪しいと思ったら仕事では履かないと決めた。経年劣化の靴ばかりでは無いが、クリーニングしたオリジナルレザースニーカーは要注意だ。私の靴好きは紆余曲折を経験しながらステージを駆け上るのであった。因みに経年劣化した靴もリペアすれば普通に使えますよ。

追加文

電車に座り反対側に座っていた若者と目が合う。腕にはロレックス。靴はエドワードグリーン。ちょっとお洒落なお兄ちゃん。私の靴を見つめている。私は両足を前に出し参りましたと一言。お兄ちゃんはご無事でと一言。靴好き同士の阿吽の呼吸なのであった。