旧車の楽しみ方は人それぞれなのだ。

シートに塗ったクリームは見事に染み込んでいた。革は生き物である。適度な油分は必用なのだ。革靴でお解りだろう。油分無しでは長持ちは不可能なのだ。手で触ってもベタ付きは無い。完全に油分は吸い込まれているのだ。

このしっとり感を見て欲しい。クリームを塗った時の油分は完全に吸い込まれていたのだ。この状況を確認すると私なら月に一度はクリームを塗り込みたい。迷うなかれ。早速革シートに両手で塗り込みましょう。さて続いて天張りの状況をお見せしよう。現在は布は剥がせれベースだけが存在している。

これでもいいのだが華が無い。しかし純正の生地で天張りを復元したいとは考えていない。私がイメージする天張りがある。質感と色に拘りたい。

純正の天張りは長年使用すると垂れ下がる。思うに英国の接着剤に問題が有るのだろう。そして汚れを吸い込みやすい生地にも問題が有るのだ。手を入れるとなると日本独自の極みを試したい。24年経った旧車では有るが色々と楽しみ方はある。発想とセンスが問われる修復なのだ。問題は職人さんとの出会いなのだ。色々と調べるとするか。やり甲斐があるクルマとの出会いに大満足。時間を掛けながら仕上げれば至極の時間になるのだ。これで数年遊べますよ。間違わない素材選びで大人の遊びを楽しむのはいかがですか。